高野山(肖像編)

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まだ、頭の中は混乱していた。

が、

 

 

 

辺りを見渡せば、

たくさんの観光客であふれていた。

 

 

 

 

地下に降りる。

ガヤガヤと楽しそうな声や

今日のお大師様のご飯は何かなんて、

一瞬、自分が考えていたことが

気のせいなんじゃないかと疑った。

 

 

 

 

 

 

この世界も私のつくった世界で、

なんなら、今 創造している世界で、

こうならないバージョンのあったのか?

 

 

私だけではない。

ここにいる人、みんなに世界があるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと

人と距離を保ち

自分の感覚を優先させる。

 

 

 

 

思考の整理をしていたら

思ったより、早くついてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

何度も来ているはずだが、

やはり、なんか怖い。

 

 

 

 

 

 

大きな五鈷杵があり、

その奥に弘法大師の肖像がある

その姿は、見える時と見えない時があるらしく

訪れた方たちが、一番盛り上がるパワースポットである。

 

 

 

 

ガイドのおじさんが説明をしている。

ガイドのおじさんも、弘法大師が生きているとは言えないが、今も肖像の奥で弘法大師が祈り続けていると説明しているものの、誰も聞いていない。

 

 

 

 

 

見えるか?見えないかで盛り上がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

近くには行けそうにないので、

少し離れた所から、

その奥を見てみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハッとする。

 

 

 

あ、、、そうなのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうなんだ。

少し笑ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

ガイドのおじさんも何故か少し笑いながら、

「今日はよく見えていると思います」

と言った。

 

 

 

 

 

 

そうだろう と思った。

 

 

 

 

 

なんだかおかしくなってきた。

同時にワクワクしてきた。

 

 

 

 

 

 

やっぱり空海は生きている。

すごいな高野山

 

 

 

 

 

 

 

生き続けているんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高野山(お手紙編)

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灯籠堂に入る。

 

護摩焚きが行われ、

その傍らで雑談をしながら業務を行う。

これがここの日常なんだろう、、、

 

 

手を合してご挨拶。

広いお堂を見渡し、ふと

【お大師様に手紙をかきませんか?】

といったハガキがおいてあるのを見つける。

 

 

 

またまた~

もう、みんなどんだけ

胸の内に思いをしまい込んでるの?

 

 

 

ふっと、手に取ったハガキをしまい。

裏に廻ろうと外に出た、しばらく歩くと

ハガキを出せるポストが置いてあった。

 

 

 

ふーん。

 

 

 

 

自分でも、

驚く勢いで来た道を戻り

戻したハガキを手に取り

一心不乱に自分の胸の内を書き綴っていた。

 

 

「自分を大事にしていません。自分を大事に使っていませんでした。」

 

 

 

ぼろぼろと涙を流しながら

ひたすら、懺悔する

何を書いたかわからなくなるくらいに、

書き綴ると、感謝の念が沸いてくる。

 

 

 

もう書くところもなくなり、

真っ黒になったハガキを握りしめ、鼻を垂らしながら

投函ボックスに入れる。

 

 

 

その姿は丑の刻参り顔負けの

念の入れ方に違いない。

 

 

 

 

泣いたからか、すっきりしていた。

 

 

 

 

 

 

もう、何もない。

願いも望みも、この世はあるものしかなく

願えば全ては実現するし、無いと思えば

私の世界から無くなるのだと。

 

 

 

 

 

私の世界を創造していたのは私だったのか?

 

 

 

 

 

 

 

私は今まで、私が望んだ世界を生きてきた。

望んでいない世界だったと思っていた世界を

作ったのは私だったのだ。

 

 

悔い改める、

いや、たんに気づきなのか?

だって、世界はずっと私の望んだ世界を体験させてくれていた。

 

 

 

 

死なない程度に、

この世の悪を見たいと。

 

 

 

今度は、

この世にある。幸福を願えば、、、

 

 

 

 

そうなのか?

 

 

 

 

そうか。

望みを変えればいいのか。

 

 

 

そういうことなのか?

 

 

 

 

 

頭の中を整理できずに

灯籠堂の地下に向かった。

高野山(奥之院)

奥ノ院である。

家に帰って、ガイドブックを見たら、

なんと、、、私。

いつも奥ノ院前の駐車場に車を止めるので

一の橋を知らない。

姿見の井戸も、汗かき地蔵も

まだ行ったことがない。

 

 

 

次回はぜひ一の橋から歩き、、、た、、、い?

その時の気分で歩きたいと思います!

 

 

 

 

では、

奥ノ院です

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手水所で手を洗い

まぶしいなと見上げ

ふと、「ハク」を呼ぶ

 

 

え?

 

 

 

なんか長くなってないか?

 

 

 

 

長くなって耳も遠くなっているのか

私の声も聞こえないのか、無視なのか

伸びきっている。

 

 

 

まぁいいか、と

ふら~と道をあっちこっちと行っていたら

こっちに来て来てと呼び戻される。

 

 

 

さっきのは無視だったんだな。

と確信しながらも

呼ばれるままに行くと

大きな杉がある。

 

 

 

とはいえ、

大樹ばかりなので

でかいな、、、、。

くらいの感想にしかならなのだが

 

 

 

黒龍さん」

 

 

 

ごめん「ハク」よ

私には見えない。

そういうと

 

 

 

「感じて」

 

 

 

 

うーん。

そう言われれば、感じるか、、、、?

黒龍はこんな感じなのか?

なかなか厳しい感じだぞ。

それとも私の先入観なのか? ん?

 

 

 

まぁ、考えるより感じろ

という事で、受け入れる。

ちらほら人もいるから、恥ずかしい

恥ずかしいのでご挨拶だけして

先を行く。

 

 

「ハク」は

私の前を行き、

蛇腹の腹をキラキラさせる。

御廟橋の前で一礼をした時には

消えていた。

 

 

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やっぱり朝はいい。清々しい。

 

 

そんなことを言いながら

煩悩にまみれた私は弥勒石の前にいた。

片手で軽く持ち上がれば、願いが叶うという

弥勒石。

 

 

私は弥勒石を前にして冷や汗をかいている。

やってみたいが持ち上がらなかったら

ほんまにへこむ。

 

 

小心者。

 

 

、、、、。

いや、その時はちゃんと受け入れよう。

そう心に決め、弥勒石を手に取り持ち上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

まじか、、、。

軽いっ!!

嬉しさのあまり、願いを忘れるという

最大の失敗をしているが。

 

 

 

 

今思えば、このあたりから

空海さんのエンターテイナーとしての

世界観にメロメロだったに違いない。

 

 

 

 

(色々と失礼じゃないかとの意見も

あるかもしれませんが、

あくまで、感じたままにを優先させて頂いています。

なので、ご忠告があった際はすぐ謝ります。

すいません。)

 

 

 

そんなこんなで、

うきうき浮かれ気分で灯籠堂に向かった。

 

 

 

 

 

高野山(箸休め②)

早く寝たせいか

朝の勤行の時間には目が覚めていた。

夜型の私には奇跡としか思えない。

 

 

 

 

こりゃ、、、

参加せなアカンゆう事やな。

 

 

 

 そう言えば、

伊勢に行った時も

こんな事があったな、、、、

その時の事は また書くとして、

 

 

 

さぁ、

初めての勤行である。

 

 

 

 

寒い。

是非ともストーブの近くに座りたいが、

すでに出遅れれた様子だ。

 

 

 

 

端に座ると丁度の時間で始まった。

気持ちの良いリズムでお経があげられていく。

空気は波打ち、渦を巻く。

 

あっという間に時間は過ぎ、

ご住職のお話が始まる。

弘法大師空海が説いた宇宙の話に

うんうん 頷きながら、

私は、このために来たんだと確信した。

 

 

今も御廟でお祈りをしているなんて

全く信じられないが

空海、、、、変な人だけど

やはり凄い!!!

 

 

 

 

にしても、

お腹が減ったな。

 

 

 

これが人間の性なのだ。

 

 

 

 

ご飯はあるかな?

昨日、ご飯が出された部屋を覗くと

ご飯がある!!!!

 

 

 

メンバーは相変わらず

キルビルだけど、

昨日ほどの緊張感はなく

ゆっくり食べる。

 

 

おひつのご飯を全部たいらげ

帰ったら1キロ体重が増えている事も

知らずに、精進料理だからと安心していた。

 

 

 

お腹もいっぱいっ

さあ、人が増える前に

奥ノ院に行くぞっ

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高野山(箸休め)

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ふーーん。
案外、見えないもの達は近くにいるらしい。



今に至っては、ダイニングテーブルに腰かけて
テレビを見ている。


あくまで雰囲気だが。







そんなこんなの高野山の始まりでしたが、
宿坊の方が言っていた、


「早めにお風呂に入った方がいい」


を思い出す。







小走りに来た道を帰る。
商店で小腹がすいても大丈夫なように
お菓子を買って、、、
よしっ急げっ





ターンっと
ふすまを開け荷物を置いたら
そのまま晩御飯だ!
もたもた階段を降りて夕飯のおかれた一室に入る。



わぁ、、、みんな外国の方だ。
純和風な部屋に外国の方が正座してる。



映画かな?
キルビルかな?





いきなり何か始まるのかな?






えっ緊張しちゃうんですけど、







とりあえず、
早いことご飯食べて、お風呂に入らんとね!





挙動不審になりながら、
目の前に広がる精進料理に いただきます と、手を合わせた。



その時!
ザッと周りも動きだす。






もしかして、
私、今、日本代表になってます?






参考にしたらアカン奴No.1と言っても
過言ではない私。





もう、味わう事も無理っ
小心者を爆発させて、デザートのバナナなんか
小脇に抱えて部屋に帰った。
(めっちゃ美味しかったです。美味しすぎてご飯お代わりしています)






さぁ、お風呂入って、
お散歩行くぞっ!と切り替え、






ガラッと開けたら
そこも異国。
頭を丸めたアジア系の尼さんが
わさわさいる。




すぐに、
ご飯ゆっくり食べたらよかったと
後悔する。




ここでもアウェイを感じながら




お湯が熱い、
ジェスチャーで訴えてくる




こんなもんだとジェスチャー返し、





脱衣所に行ったら、



エアコン寒いと英語で話かけられたが、
日本語で「リモコンで下げてくれ」と言ったら
何か伝わった。







お散歩に行く予定だったが、
疲れ果て、横になったら寝てしまった。





遠くで、神輿を担いでいるのか、
笛の音がする。

スピ全開(登場人物編)

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「ハク」はこの旅の前からいたことはわかっていた。

ただ、見えないものだから、

もしかしたら、私が作り出しているものかもしれない。

 

 

 

 

そしてふと、

思い出した。

「無いと思えば無い。在ると思えば在る。」

そう思えるか、思えないかで「無」も「在」も存在するのだと、在る世界で生きると思えば、在る世界が広がるのだと。

 

 

 

在る世界でいっきまーす

 

 

 

 

いいんです過去なんて、

今が全てなんです。

違うな、と思ったらすぐシフトチェンジするんで!

 

さぁっ行きましょう。

 

 

 

 

と、「ハク」の後ろに薄っすらと、

恥ずかしそうに仁王立ちしてるやつが視界に入る。

 

(何が視界かもうわからんが)

 

山伏、、やんな?

ほら、小脇に抱えてるの、ほら貝、、?

大丈夫なん?高野山とか?

 

 

まず、心配してみたが、

ここにおるという事は大丈夫なんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

うーーん?と、いうか

私が山とか滝とか行きたくなるのは

おみゃーの仕業か?おい????

 

 

 

 

 

開き直って受け入れると

スピワールドが無限大に広がるではないか。

 

 

 

どういうことだ。

一人旅のはずだが 賑やかすぎる!

そしてどうやら、この「ハク」はたまに伸びる。

伸びた状態は龍のようだが、もふもふ状態でヒザの上にいるのが定位置のようだ。

 

 

 

一方、山伏は感情が不安定で、

基本無言。雰囲気で伝えてくるという

面倒くさいが、顔に出るという分かりやすいタイプ。

そのくせ変態的なタイミングでほら貝を吹く。

 

 

 

修行が趣味の変態だ。←こう言われるのは本望じゃないらしいが受け入れてもらおう。

 

 

 

空気て伝えてくるあたり変態だからな!

 

 

 

 

 

 

高野山①

さあ、決行の日だ!

粛々とおかあちゃんの仕事、家事を済ませて

行くぜっ高野山っ!

 

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高野山の本屋さんはもちろん空海推し!

 

 

 

まず向かうは観光案内所。

自分がどこに泊まるか、どんな行事があるか、新しい情報を確認する。

それにしてもすごい数の宿坊である。

案内所のおじさんが親切に教えてくれる。

 

よくよく聞くと、

明日は餅まきがあるとのこと、

丹生都比売神社でも餅まきがあるらしい。

 

 

高野山に愛されている気しかしない。

 

 

 

その足で宿坊に向かう。

駐車場はもう一杯だ。

一泊するには大きすぎるカバンを担いで

緊張しながらチェックインを待った。

 

 

忙しそうだ。

 

 

受付を済ませ、部屋に通される。

急な階段とスリッパがかみ合わずイライラする。

ふと。宿坊の方が申し訳なさそうに話し出す。

「今日は外国の団体の方がいらっしゃるので、お風呂は早めに入られた方が、空いていると思います。」

 

あ、はい。わかりました。

 

と返事をして、荷物をほどき高野山の街をお散歩だ。

まずは、壇上伽藍に向かう。

 

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紅葉には少し早いが最高の天気である。

この道を進み、見えてくる、、、根本大塔。

 

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この風景は無条件に興奮してしまう。

根本大塔に入り、立体曼荼羅を見上げながら

この空間の雰囲気に身を委ねる。

塗香の匂いが神聖な気持ちにしてくれる。

 

深い呼吸をする。 感謝の気持ちが出てくる。

私は満たされている。

 

 

 ここにきて良かった。

 

 

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金堂に向かう、

私の中では、これが目的と言っても過言ではない、、、

すいません。メインですね。

曼荼羅(レプリカですが)

 

 

至福。

 

 

はぁ、両サイドから正座でその空間に酔いしれる。

仏教いいなぁ。

 

 

はいここ、仏教を受け入れた歴史的瞬間です。

過去の自分なんてどうでもいいんです。

今が大事!

 

 

 

そんなこんなで金堂を後にしようとした時、

 

『こっちだよ』

と頭の中に聞こえた。

 

 

はい?

まじか?

 

と振り向く。

 

 

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六角経蔵が見える。

 

 

・・・・・・。

私、得子さん苦手なんですが?

と、思った瞬間。

 

 

『その裏、もっとこっちが大事なの』

 

 

かわいい声が聞こえ、

フラフラと裏を覗きこむ不審者になる。

何も見えない。何かあるような、う~~ん。

「阿加井」

とあるが、なんせ今日目覚めた私には何ともわかりません。

(ちなみに詳しい事は、今も理解出来ていません。わかる方情報下さいませ)

 

 

 

 

 

それよりもだ。

さっきから、話してるヤツは何奴なんだ?

不思議と怖いという感情はなかった。

 

 

胸の前にフワフワのモフモフがいる。

それが話しかけてくるイメージだ。

とりあえず、「ハク」と名付ける。

白いから、、、、。